4~6月の給料と社会保険料の関係

よく、4月から6月の給料が高いと、社会保険料(主に健康保険料と厚生年金保険料)が高くなるという話を聞きます。
そこで、今回、実際にどれくらい高くなるのか、いっそ残業しない方が良いのか、等検討してみました。

保険料は給料に保険料率がかけられているわけではない

調べ始めて、まずこれに驚きました。
なんとなく、例えば、保険料率が10%だとして、給料が
①20万円なら2万円
②20.9万円なら2.09万円
③21万円なら2.1万円
④22万円なら2.2万円
みたいに税金がかかると思っていたのですが、
実際は、報酬月額の「範囲」から「標準報酬(等級及び月額)」が決まり、そこに保険料率がかけられるようです。具体的には下の表の通りとなります。
例えば、保険料率が10%だとして、給料が
①20万円なら2万円 (標準報酬月額が20万円)
②20.9万円なら2万円 (標準報酬月額が20万円)
③21万円なら2.2万円 (標準報酬月額が22万円)
④22万円なら2.2万円 (標準報酬月額が22万円)
ということです。②と③の差はひどいですね。千円給料が高いために、税金が月2千円もアップするという話です。

標  準  報  酬報  酬  月  額
等級月  額
17200,000195,000 ~210,000
18220,000210,000 ~230,000
19240,000230,000 ~250,000
20260,000250,000 ~270,000
21280,000270,000 ~290,000
22300,000290,000 ~310,000
23320,000310,000 ~330,000
24340,000330,000 ~350,000
25360,000350,000 ~370,000
26380,000370,000 ~395,000
27410,000395,000 ~425,000
28440,000425,000 ~455,000
29470,000455,000 ~485,000
30500,000485,000 ~515,000

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/r5/ippan/r50213tokyo.pdf こちらの情報から抜粋しています。

実際の支払額

先ほどの表に実際の支払額(右半分)を合わせて載せます。
*左側は同じです。見やすさのために少し簡素化しています。

標  準  報  酬報  酬  月  額健康保険料厚生年金保険料
等級月  額10.00%18.300%※
全  額折半額全  額折半額
17200,000195,000 ~210,00020,00010,00036,60018,300
18220,000210,000 ~230,00022,00011,00040,26020,130
19240,000230,000 ~250,00024,00012,00043,92021,960
20260,000250,000 ~270,00026,00013,00047,58023,790
21280,000270,000 ~290,00028,00014,00051,24025,620
22300,000290,000 ~310,00030,00015,00054,90027,450
23320,000310,000 ~330,00032,00016,00058,56029,280
24340,000330,000 ~350,00034,00017,00062,22031,110
25360,000350,000 ~370,00036,00018,00065,88032,940
26380,000370,000 ~395,00038,00019,00069,54034,770
27410,000395,000 ~425,00041,00020,50075,03037,515
28440,000425,000 ~455,00044,00022,00080,52040,260
29470,000455,000 ~485,00047,00023,50086,01043,005
30500,000485,000 ~515,00050,00025,00091,50045,750

※厚生年金基金に加入している方の厚生年金保険料率は、基金ごとに定められている免除保険料率(2.4%~5.0%)を控除した率となるそうです。

これの、「折半額」が実際の私たちの支払額となります。

社会保険料は実は会社が半額払ってくれています。そのため、年収700万円の人に対して実際に企業が払っているお金は1000万円くらいと言われていた気がします。通勤手当とかも払いますしね。

さらに報酬月額と月々の社会保険料額(健康保険料折半額と厚生年金保険料折半額の合計)及び年間合計額の対応をまとめたのでこれも載せます。

報  酬  月  額
社会保険料
年間合計
195,000 ~210,00028,300339,600
210,000 ~230,00031,130373,560
230,000 ~250,00033,960407,520
250,000 ~270,00036,790441,480
270,000 ~290,00039,620475,440
290,000 ~310,00042,450509,400
310,000 ~330,00045,280543,360
330,000 ~350,00048,110577,320
350,000 ~370,00050,940611,280
370,000 ~395,00053,770645,240
395,000 ~425,00058,015696,180
425,000 ~455,00062,260747,120
455,000 ~485,00066,505798,060
485,000 ~515,00070,750849,000

例えば、給料が
①42.4万円なら年間69.6万円
②42.5万円なら年間74.7万円
なんと、千円多く稼ぐと年間5万円も支払いが増えてしまうことになります。

給料がボーダーラインくらいの人は、残業で調節できるならボーダーを下回る努力をした方が良いと思います。確定拠出年金やIDECOで見た目の給料を下げるのもありですね。

それと、そもそも保険料額高すぎませんか?月収の1.5倍以上って。。。
5千円給料上がっても保険料が4千円上がったりとかしたら辛過ぎます。
これ以外にも所得税、住民税が取られるというのに。

ちなみに健康保険料については正直払い損だと思いますが、厚生年金保険料を多く払った分、将来受け取る年金額が増えるので、ボーダーを超えるのが必ずしも悪いとは言えないと思います。稼げるなら稼いでも良いと思います。ただし、年金でお金をもらう頃にはお金の価値自体が下がっている可能性も高そうです。

報酬月額は4~6月の給料で決まる

話は戻りますが、この報酬月額が4~6月の給料で決まるようです。
*ちなみに、保険料額が変更されるのは9月の給料からのようです。

ということで、4~6月の給料はしっかり管理していきましょう(3~5月の残業時間等調節しましょう)。

以上

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