大人になって気付いたこと③:真実・正論・正直が正解とは限らない

大人になって気付いたことを書いています。

「嘘をついてはいけない」、「正直な方が良い」というのは小さいころは良く言われますが、大人になるにつれて、そうでもないということが分かってきました。
恥ずかしながら、実例を挙げて書いていきます。

①私には4つ離れた姉がいたのですが、私が中学のころ(姉が高校のころ)、姉が精神的に病んで学校を休みがちになってしまいました(本当は、中学から病んでいたらしいですが、私は認識していませんでした)。普段姉と仲は悪くはなかったのですが、喧嘩をした拍子に「学校行けよ!」ってつい言ってしまいました。学校行けってのは正論だとは思いますが、正論は当然相手も認識しているわけであり、相手はそれを認識しつつもできない状況にあるわけです。それを改めて言葉にするのはやはりひどいことだと思います。今でも申し訳なく思っています。

②大学のころ、半年ほど付き合っていた彼女と別れました。なんとなく、すれ違いな感じでお互いまだ、少なからず好意を持っていたと思います。しかし、別れて割と早々に友達に誘われて合コンに行き、あろうことか、その元カノに、合コンに行ってきたことを話してしまいました。「正直に話すのが誠実」だと思っていたことと、当時は元カノに嫉妬して欲しくて話したと思います。そして、「別れてすぐ合コンに行くとかサイテー」と言われて、連絡が途絶えました。
ということで、正直が良い結果を招くとは限りません。ついでに言っておくと、女の子を嫉妬させようとすることも絶対にやらないべきです。経験上、マイナスにしか働きません。やましいことをして、正直に話すのは自分が楽になりたいから。彼女のことを思うなら、死ぬまで内緒にするべきだと思います。

③その後(まだ大学生のころ)、別の彼女と付き合っている時に、他の女の子と仲良くなり(出会いを求めていた訳ではありません)、その子にけっこうアプローチされました。正直、私は悩み、あろうことか、彼女にそのことを告げてしまいました。そして、その瞬間、彼女に振られました。この時もまだ、「正直に話すのが誠実」みたいな勘違いをしていたんですよね。
大学生ってまあまあ大人な感じですが、今思うとまだまだ子供で、頭が悪すぎました。

④また大学生のころ、サークルの引退飲み会(未成年も多数いる飲み会)がありました。引退する人を潰すまで飲ませるという悪しきサークルの伝統があり、運悪く、一人の女の子が急性アルコール中毒で救急車で運ばれてしまいました(命は助かり、後遺症も残りませんでしたが、けっこう危ない状態になりました)。その結果、大学職員に、サークルメンバーが事情聴取を受けることとなりました。大学側もたぶん大事にしたい訳ではなく、サークルメンバーが「悪しき伝統に従って、こんなことになり、申し訳ございません。未成年の参加についても大変申し訳なく思っております」と発言するのを期待していたと思います。しかし、私含め、サークルメンバーの半分くらいはまだまだお馬鹿で「伝統に従っただけで、別にやりたくなかった。他のどのサークルだって未成年が飲酒している。」という、反省していない発言をしてしまいました。その結果、反省していないと判断され(実際その通り)、OBとかも呼ばれ、反省を促されるような感じになり、飲酒についても厳しいルールが作られました。ということで、正直に答えるのがダメな場面は多々あります。自分のつまらないプライドを捨て、どうやったら、物事が良い方向に進むのか考えて発言をした方が良いです。

悲しいことに社会人になると、このスキルがどんどん身に付くと思います。
例えば、怒りっぽい上司がいる場合、正しいことを突き詰めて納得するのは大事なことですが、それを行動に移すのは不正解なことが多いです。怒りっぽい上司は、反論されるのが嫌いだったり、ともかくすぐに行動して欲しかったりする傾向にあります。一旦は上司の好む態度を取り、後で仲の良い人に相談をして、自分の中の疑問点を解消するのが得策だと考えられます。*もちろん上司のタイプにもよるのですが。

ということで、世の中、全然単純ではありませんので、「真実・正論・正直が正解とは限らない」ということも理解した上で、どういう行動を取るかが考えるべきだと思う今日この頃です。

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