先日、youtubeでお金持ちは例えば、株等で莫大な利益を上げている場合に、
「利確をしないで、それを担保に借金をしてお金を使っているから税金を払わなくて良い」
みたいな記事を見たのでそれを検証します。尚、死ぬまで借金を繰り返すらしいです。
本当なのか検証したいと思います。
例えば、70歳の人がいたとします。
その人は過去に100万円分の株を購入していて、現在その株の価値が合計1億100万円だとします。
生活費年間500万円使うことにします。借金の利率は5%、3%、1%でそれぞれ計算します。
①70歳で株を売却した(利確)場合
その時点で1億円の利益が発生して約2000万円の税金が発生しますので、
残額は8100万円となります。その後、毎年500万円ずつ減っていきます。
②ずっと借金する場合
上記資産を基に借金をします。例えば利率5%の場合だと、
1年目:500万円借りて525万円の借金になります。それを資産から減じます。
2年目:上記の返済のための525万円とその年の生活費500万円の合計1025万円を借金します。1年目の借金は返済しているので1025万円がトータル借金額となります。
これを繰り返します。
以下、資産の推移です。その年の終わりの時点の資産を書いています。
年齢 | ①70歳で利確 | ②ずっと借金 (利率5%) | ②ずっと借金 (利率3%) | ②ずっと借金 (利率1%) |
70歳 | 7600 | 9575 | 9585 | 9595 |
71歳 | 7100 | 9024 | 9055 | 9085 |
72歳 | 6600 | 8445 | 8508 | 8570 |
73歳 | 6100 | 7837 | 7945 | 8049 |
74歳 | 5600 | 7199 | 7366 | 7524 |
75歳 | 5100 | 6529 | 6769 | 6993 |
76歳 | 4600 | 5825 | 6154 | 6457 |
77歳 | 4100 | 5087 | 5520 | 5916 |
78歳 | 3600 | 4311 | 4868 | 5369 |
79歳 | 3100 | 3497 | 4196 | 4817 |
80歳 | 2600 | 2641 | 3504 | 4259 |
81歳 | 2100 | 1744 | 2791 | 3695 |
82歳 | 1600 | 801 | 2057 | 3126 |
83歳 | 1100 | -189 | 1301 | 2552 |
84歳 | 600 | -1229 | 522 | 1971 |
85歳 | 100 | -2320 | -281 | 1385 |
86歳 | -400 | -3466 | -1107 | 793 |
87歳 | -900 | -4670 | -1958 | 195 |
88歳 | -1400 | -5933 | -2835 | -410 |
89歳 | -1900 | -7260 | -3738 | -1020 |
90歳 | -2400 | -8653 | -4668 | -1636 |
91歳 | -2900 | -10115 | -5626 | -2258 |
92歳 | -3400 | -11651 | -6613 | -2887 |
93歳 | -3900 | -13264 | -7630 | -3522 |
94歳 | -4400 | -14957 | -8677 | -4163 |
95歳 | -4900 | -16735 | -9755 | -4810 |
96歳 | -5400 | -18601 | -10865 | -5465 |
こんな感じになりました。利子5%の場合、81歳で借金の方が資産が少なくなり、利子3%の場合、84歳で借金の方が資産が少なくなり、利子1%の場合、96歳で借金の方が資産が少なくなるという結果です。*後半はもはや資産マイナスですが、ここに挙げていない資産が存在するのであれば成立する話なので、マイナスの場合も考えています。
しかも、これ以外に、例えば、株を持っていると配当なども得られるわけであって、その額が利子を上回る場合、尚更、利確する必要がなくなる訳です。
最終的に利確した時には結局税金が発生するかもしれませんが、利確は例えば、何らかの大きな損失が発生するタイミングに合わせて行えば、損益通算で、利益が消え、ほとんど税金を払わなくて良くなるものと考えられます。
ということで、莫大な利益を上げていて利確していない資産がある場合にお金が必要な場合は、利確しないで借金をするのが正解かもしれません。
もちろん絶対ということはありません。利率にもよると思うのでその辺も考えて決めるのが良いと思います。
以上
コメント